かすみんが超絶かわいかったですね! 彼女のかわいさを余すところなく伝えるには 30 分は短すぎましたが、それでも素敵な作りのお話だったと思います。彼女を一層好きになっちゃいました。
2 話の感想は以上となります。それではまた。
かすみんの魅力と彼女の気づき
ホントにそれで終えていいと思ってるんですが、一応蛇足を述べておきますね。まずは今回のメイン、かすみちゃんから。
かわいさ満点
腹黒系、もとい小悪魔系アイドル
かすみんといえば、そのイタズラ好きな感じが印象的で、そしてそのイタズラは大体においてあまりうまく行かないことまでがセットですよね。色々画策するワリに短絡的というか、子供っぽいというか……。そこがかわいいんですけれども。
アニメもそんな場面から始まっていたように思います。
生徒会長に部室を取り上げられたことに腹を立てるかすみん。あの二人の感じだと以前から多少なりの対立があったような雰囲気ですが、かすみんが話し合いで返してもらおうとしないのは、言い負かされるのが分かってるからでしょうね。それで無理やり取り返す手段に出るあたりが、負けん気の強い彼女らしと言えるのかもしれません。まあプレートだけ奪い返しても部屋は戻るわけじゃない、そのことに思い至れないあたりも彼女らしいのでしょうけど、ね。
私が好きなのが、生徒会室から逃げる際に、わざわざもう一度顔をのぞかせて菜々さんに向かって舌を出すその姿ですよ! 本当、小憎らしいですね。(かわいい)
あざとい
かわいいかすみんと言えば、そのあざとさも忘れちゃ駄目ですね。
作られたかわいさを、小賢しいと思いながらも、好ましく思ってしまうのはどうしてなんでしょう。彼女の場合、嫌味には感じられない。ただ媚びるのではなく、人懐っこさがあるのがキモなんでしょうか。私が単純で、騙されているだけかもしれませんが?
自己紹介の PV ではめいっぱい動いてましたね。かわいかったー。
自分の魅せ方をよく分かってるんでしょう。目の前で見てた侑ちゃんが興奮するのもわかります。いかにもアイドル、な雰囲気ですものね。(どうでもいい私の話ですが、彼女を真似てハートを作ろうとして、指が攣りそうになりました……。綺麗に見せる練習してるんだろうなあ)
でもあれだけ自分からアピールしてるくせに、人からかわいいと言われ慣れてないところもポイントが高いと思います。侑ちゃんに容姿を褒められて驚き、そして喜ぶ様子はやっぱり愛らしかったですね。
でも実はどうなんだろう?
そのあたりは、前々から気になってまして――。
自ら主張して、かわいいのは当たり前と言ってるクセに、求めていたはずの言葉をもらうと驚く。人から肯定されることに貪欲なのに、実際その経験は少なそうです。いや逆かな。人からあまり認められてこなかったから、それを求めるんでしょうか。そんな気がしてなりません。
かすみんって自己評価が低いんでしょうか。本当のところで自分に自信がないといいますか。冷静に自分を見てるようで、その実少しずれていそうな彼女を見ていると、ときどき不安な気持ちになります。
この辺りの掘り下げがどこかで来ないかなあと待ってるんですが。私スクスタ追えていませんけど、まだないですよね?
諦めの悪さ
諦めなければ同好会は永遠に続くのです。
廃部になったんじゃ?
と尋ねられて反論するかすみん。スクスタの導入部でも、かすみんは一人で部室を守ってましたね。諦めが悪く、しぶとくあがき続けるところも彼女の重要な資質なのだと思います。たとえ一人ででも奮闘する姿は健気です。(ただ彼女のとる方法にはいろいろ問題がありそうですけど)
かわいさを追求するためにスクールアイドルであることは必須で、その活動場所は絶対に無くしたくない。でも自分のためだけじゃなくて、いつでもみんなが戻ってこられるように
とも考えてる。いいですね! 応援したくなります。
わかりやすさ、コロコロ変わる表情
また、自分の味方になりうると思った侑ぽむにいきなりニコニコ話しかける懐きの良さがある一方で、大事な友達を連れて行ってしまう*1演劇部部長には身構える素振りを見せますし、生徒会長に対しては平気で敵対感情を顕にしたりとか、かすみんはすごく分かりやすいんですよね。
表情が豊かで本当に見てて飽きません。璃奈ちゃんが羨ましがるのも頷けます。アニメでは動きがあるから、その変化がより見てとれて楽しかったです。
ワンダーランドとは
世界で一番のワンダーランド
そんな場所に行けると思ってたのに……。
さて、今回はかすみんの気付きのお話でしたね。
求めるもの
かわいいを求めてアイドル活動をしている彼女は、方向性の違いからせつ菜と衝突を起こしてしまいます。侑ちゃんの言う通り、各人求めるものが違っているなら時には喧嘩になるのも仕方ないことなのかもしれません。全てにおいて 100 % 意見が一致するなんてことありませんし、お互いに真剣だからぶつかるのでしょうし。
ですが……。
こんなパフォーマンスでは、ファンのみんなに大好きな気持ちは届きませんよ!
でも、こんなの全然かわいくないです!
「こんな」ってかなり強い言葉ですよね。真剣にやっているからこそ現状に納得できなくて、言う方もつい口をついて出るのだと思うのですが、言われた方はたまったものじゃありません。自分が目一杯やってることの否定でしかありませんもの。
売り言葉に買い言葉で、同じ「こんな」で反論するかすみんに対して、せつ菜はハッとした表情の後、視線を逸らします。
一方でかすみんは睨んだままなんですよね。少しは言い過ぎたかもしれないけれど、私は間違ってない。そんな感じ。
元はと言えば、せつ菜先輩がいけないんです。
実際この時は、自分の価値観を押し付けてくるせつ菜に反発しただけで、彼女の主張としては間違ってないと思うのです。ですがそこで話し合いもせず、ただせつ菜が引いちゃったがために、かすみんの中では相手方だけが悪いことになってしまいました。
みんなにもある
そんなんじゃ、ファンのみんなにかわいいは届きませんよ。
今度自分が指図する立場になった彼女は、自分が言われたのとまったく同じセリフをつい歩夢に向けてしまう。
この手のは、やる側は無意識なのであまり気づけなかったりするものなのですが、つい先日は逆の立場だったとちゃんと思い至れるんですよね。周りを気遣える彼女の心根の良さが現れているように思います。
もしかして……かすみん、同じことしてる……?
ちなみに自分のしたことにショックを受けるところで A パート終了。ここまで「Yes! Come on!」な感じでイケイケ*2だったかすみんが、CM 明けから自省モードに入るので物語の雰囲気が変わります。
どこかにあるもの? 作るもの
自分には一番大切にしたいものがある。だからスクールアイドルを始めた。そしてやりたいことの自分なりのビジョンもある。
お話の冒頭にかすみんのモノローグがありましたが、かすみんは自分だけの世界観ならすでに固まってるんですよね。
かわいいものがたくさん詰まったおとぎの国、不思議の国がどこかにあって、そこに行けば一番かわいくなれる、全部上手くいく。そんな場所を探していたのでしょうか。スクールアイドルはそのための手段なのでしょうが――。
でも求めている場所があるのは他のみんなも同じだと気づいた今、自分の我だけを押し通すことはできなくなりました。
やりたいことがあるのに、それができない。
八方塞がりかと思ったその時、価値観を無理に押しつけてしまってたはずの歩夢が、自分なりの一つの答えを示してくれたのは光明でしたね。おかげで、自分の一番のかわいいがあるのと同時に、他のみんなそれぞれの一番もあってもいいと気づけた。大きな進歩だと思います。
色んなかわいいもかっこいいも、一緒に居られる
そんな場所が本当に作れるなら
そこは絶対、世界で一番のワンダーランドです!
そう、おとぎの国なんてものがどこかにあって、それを探し当ててはい終わりじゃないんです。
人が集まれば求めるものが違ってくるのは当たり前。そこでどっちも居られるようにするには、答えを模索するための皆の努力は必須です。理想の世界は自分たちの手で作っていくものなんですよね。維持していくのも自分たち。
そしてそうやって作り上げたものこそが、一番 wonder な land (すばらしい場所)になるのだと思います。
同好会は未だ存続の危機で、ここから立て直して行くのは苦労がしのばれそうです。でも「かすみんが。かすみんが」だけじゃなく、相手の一番も尊重するようになった彼女が、これからどう活躍していってくれるかに期待です!
「Cutest♡ガール」
かすみんに関しては本当は以上なのですが、おまけでもう一点だけ。
第 2 話のタイトルを見たときちょっと引っ掛かったのが cutest でした。もちろん cute の最上級で「一番かわいい」の意味で間違いないんですけど、頭に the が付いてないんですよね。
the は唯一無二のものに付く定冠詞です。かわいいものの中で一番があるなら、それはただ一つに決まるはず。当然 the が付くところです。でも、それが付いてないんだなあって。
かすみんの考えてるのとはちょっと違いますけど、
かわいいから合格です。
かすみんは自分が一番かわいいを自負していて、そこは誰にも譲れません。ですが歩夢のかわいいも認めたようですね。
かすみんはもちろんかわいいけど、たとえば歩夢もかわいい。同じかわいいにも色んな方向性(独自性)がある。また、かわいいだけじゃなく、各人求めるところはもっと違うものだったりもする。
そのそれぞれに一番があると気付いたのなら――。「一番かわいい」は一意には決まりませんよね?
だから the がない cutest girl なのかなあ、なんてことをぼんやり考えました。*3
歩夢は着実に
さて一方で、歩夢の方もお話が進んでいましたね。
アイドルとしての出だし
アイドルの世界に入ることを決意した彼女ですが、スクールアイドル同好会がなくなったと知って端から難航の様子。
アイドルなんて決まった型があるわけじゃないですし、興味を持って調べだしたくらいの段階では、何から始めればいいかなんて分かるわけもありませんものね。隣にいる幼馴染の知識は自分とどっこいどっこいで、その方面では助けになりませんし。
そんな折にスクールアイドルの先輩、かすみちゃんに出会えたのは幸運だったと思います。
ただ問題は二人のタイプが全く違っていたことでしょう。カメラに向かっての自己紹介をうまくできない歩夢に、かすみんがしたアドバイスがうさぴょんとは、なんとも的外れです。(歩夢が恥ずかしがる姿はかわいかったですが!)
そういった作ったかわいさ、あざとい感じはかすみんだから似合うのであって、まごころ系さんには相性悪いですよね。この時点ではかすみんは自分の失態に気付いてないので、仕方ないのですが……。
元祖コツコツ系は伊達じゃない
戸惑いながらも、貰ったアドバイスを元に一生懸命練習するのが真面目な彼女らしいところです。誰にも見られない場所で、幼馴染にも見せずにひとり試しているなんて、いじらしいじゃないですか。今できることを、少しずつコツコツとやっていく性格がこういったところに現れてますよね。
ただ、一人こっそりの時点で羞恥心には勝ててないわけで、その路線に無理があるのは明白なのですよ。実際通りかかった果林さんに、誰かの上辺をなぞってるだけだと指摘されますしね。心がこもってない。
果林さんについて、ちょっと言及
それにしても果林さんの でも、それはあなたの言葉?
ってセリフはカッコイイですよねえ。
モデルをやっていて、人からどう見られるか、自分をどう見せるべきかを意識して考えてる彼女を、ここで持ってきたのは上手いなあと思いました。ちょっと見ただけで、歩夢のやってることが偽物だと分かるんでしょうね。同じ人に見られるアイドルについても、エマちゃん(たち?)から話を聞いてどんなものか分かってるでしょうし。
そしてあまり多くは語らずに、本人が気づきを得たらその場を去る。シビレます。
(ところで、ここは歩夢がわざわざ選んだだろう人気のなさそうな場所ですよね。そんなところに果林さんが居たのは? 学園内で迷子になってたからじゃないか、なんてネタを聞いて吹き出したんですけど、誰ですか、そんなことを言い出したのはっ。まあ、それまで歩いてきてたのとは別の方向へ帰って行くあたり、怪しそうな雰囲気ではありますが……)
伝える相手
話を歩夢に戻しまして。
もっと伝える相手のことを意識したほうがいいわよ。
果林さんの言葉で、おもいを伝えたい相手が自分にもちゃんと居ると気づいた歩夢は、初めてやることの具体像が見えてきます。
実は同じようなアドバイスならかすみんもしてるんですけど、ファンのみんなを思い浮かべて
としか言ってないんですよ。まだ一人もファンが居ない歩夢にとってピンとこなかったようです。ちょっと表現が違うだけでも、こうした気付きはできたりできなかったりするから難しいんですよねえ。かすみちゃんは自分の世界は完成されていても、人に教えるのは少し向いてないのかな。でも、ここは果林さんを素直に称えておきましょうか。
伝えたいおもいがあるなら、それを届ける相手を具体的に想定すること。隣で応援してくれる幼馴染は一番のファンとも言えるでしょう。ならまずは彼女に向けてでいいんですよね。こういう場面でも、居てくれるだけで心強い。
一歩進めた
ただ漠然と「スクールアイドル」というイメージがあっただけで、まだその輪郭が固まってなかった歩夢も、誰に届けたいのかを考えたことで、やっとそのアイドルというものの像がつかめ始めたように思います。方向性が見つかった。
取り直した自己紹介 PV は、最初のうわついてた物とは全然違い、落ち着いていながらもしっかり彼女の魅力とおもいが伝わる、素敵なものになってましたね。地に足がついた感じでしょうか。自分の言葉って本当に大事です。
貰ってたうさぴょんのアドバイスも、自分なりに消化してちゃんと組み込んでるところもニクイのですよ。
彼女はその名の示す通り、夢見たアイドルに向けてまた一歩、歩みを進められましたね。これからその魅力をどう伝えていってくれるのか、楽しみです。
侑ちゃん
幼馴染がひとり頑張ってた傍らで、我らが侑ちゃんはといいますと――。
ただのファンでは?
かすみんの自己紹介にふつーに目を輝かせてましたね。すっごい喜びよう。見てて、あ私が居る?って思っちゃいました。(でもいくらときめいたからって、人のスマホを放り投げるのは、やめたほうがいいと思うよ!)
夢を追いかける人たちを応援したいと言ってても、その気持ちの出発点はただのファンですものね。こちらも具体的に何をするか分かってない現状では、こうなってしまうのも仕方ないことなのかもしれません。
でもそればかりでもなくて――。
岡目八目
悩むかすみんの話を聞いてくれていました。
自分なりの一番をそれぞれ叶えるやり方があるはず。
それを探してみよう。
当事者じゃないから、全体を俯瞰できて冷静に物事を判断できることってありますね。自分は直接関わらないからこそ、相手も意見を受け入れやすくなりますし。
みんなのサポートをする立ち位置、マネージャー的なはたらきをするなら、侑ちゃんはこれからもこういった意見の取りまとめや調整をしていくのかな。穂乃果や千歌ちゃんのように、自らが参加しながら周りを引っ張っていける求心力のあるリーダーも頼もしいですが、一歩引いて全体を見守っていてくれる人が居るのも、それはそれで心強いです。
次はせつ菜回
次回は気になるせつ菜のお話です。今回のエピソードタイトル(サブタイトル)の文字色が黄色だったのに対して、次回予告のものは赤に変わってましたね。読み上げもせつ菜!
彼女の話は断片的に出てきてるだけで、まだ事情がよく分かりません。
同好会は、新グループ*4のお披露目ライブに向けて練習していたところ、せつ菜とかすみんのいさかいがきっかけで一旦休部。グループとしては間に合わなかったため、ライブは既存のソロ曲があるせつ菜だけでお茶を濁した感じかな。
休部は一時的なもののはずだったのに、いつの間にか廃部ということになってますけど……。その決定が、生徒会長と部長の話し合いだけで決まったというのは、かなり横暴ですよね。二人は同一人物なんですもの。
口論時のせつ菜の表情から、人の大好きを否定してしまった自分に気づいた様子ではありましたが、彼女は何を考えてスクールアイドルを辞める、部を仕舞うという結論に達したんでしょう。
次回が楽しみです。
蛇足の蛇足
作中では言及されなくても、ちゃんと描写されてるのって嬉しいですよね。