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虹学テーマ別活動 グローバル交流チーム

広がれ虹のWA! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会テーマ別活動」は LoveLive! Days*1 の誌面企画です。

4 チームの内、エマ、ミア、ランジュの「グローバル交流チーム」はファンとの交流がテーマ。月ごとにお題を定めて、Twitter で英語の投稿を募っています。

英作文の良い練習になるので私も参加しているんですよ。

ハッシュタグ #nijigaku_global には国内からだけでなく、海外からの投稿も多数あって、見ているだけでも楽しめます。国際交流のための企画ですから、うまくはたらいているってことですね。

フィードに流れてくる文化や風習はホントさまざま。ラブライブ!が世界に広く展開されているのを実感できます。

英語にも性格の違いが出る

さて、紙面では投稿に対して 3 人からコメントが貰えます。もちろん英語で!

この内容が三者三様なのが良いな、という話をしたくて筆を執りました。

書き手(話し手)によってコメント内容が違ってくるのは当然です。共感したり、興味を持ったりする点は 3 人それぞれに違いますものね。また同じことを述べていたとしても、表現は全く変わってきますから。それが性格の違いであり、個性です。

もちろんそういったメンバーごとの色は他の場所でだって当たり前に見られるのですが……。

それが英語でも感じられるのが面白いと思うんです。

当ブログで独立したカテゴリを設けてあるように、スクールアイドルたちのセリフには、他にも英語で出ているものがあります。私が取り上げてきたのはゲームとアニメ。気になるところを引っ張ってきては、ヨタやタワゴトをこねくり回しております。

しかし今までは英語独特の表現や、日本語との違いばかりを意識していました。メンバー特有の言い回しだとか、セリフ内容そのものだとかにはあまり触れていません。いわゆるその娘らしさに関することには思いを馳せてこなかったなあと、今回改めて思ったんですよね。

理由は簡単で、これまでのって英 "訳文" だったから。原文が隣にあるならまずはそっちに目が行きますよね。内容は日本語で把握してしまいますから、英語を読むときには差異ばかりが気にかかると。

ところがこのコメントには日本語文がありません。直接英語に当たることになります。それで日本語からの情報なしで読んでいても、やっぱり 3 人それぞれに違うなあと実感した次第なのです。

私が見る三者三様

具体的に示したいところなのですが——コメントを抜き出そうとすると、引用の要件*2 をはみ出ちゃいそうなんですよねぇ。

まあ頑張って雰囲気だけでもお伝えしますね。

出典『電撃G's magazine 2022年4月号増刊 LoveLive!Days ラブライブ!総合マガジン Vol.25』

Mia Taylor

まずミアちゃんから。ミアちゃんのコメントは、一歩引いたところから出している印象を受けます。物事を冷静に見ていると言えばいいのかな。

よく「~することは良いね」みたいな感想から入っていて、一般的な見地を意識してそうだなあと。「ボクはどうの」と個別事象に関して述べるのはそのあとなんですよね。落ち着いてる。

早熟の一言で済ませてしまっていいのかはわかりませんが、年上ばかりに囲まれて過ごしてきた彼女の一面が現れているように思います。

Emma Verde

続いてエマちゃん。エマちゃんは、コト・モノよりも人を見ている印象です。

短いコメントの中に you/your がよく出てきますし、尋ね方も「教えてくれる?」じゃなくて「教えてくれると(私が)嬉しいな」と人がベース。個別エピソードにも「果林ちゃん」と具体的な名前がちゃんと挙がるところに、他者との関係を一つ一つ大切にしている様子が伺えます。

相手との距離が近いですよね。寄り添う感じ。すぐ隣で微笑んでくれているように感じます。

鐘嵐珠

そしてランジュ。ランジュはいいですね!

なんと言っても、主語が "I" じゃなくて "Lanzhu" なところが好きです。英語においても自分を名前呼びする娘は他にもいますけど、彼女が一番しっくりきます。*3 私が私が、という雰囲気が前面に出ていて、とてもらしいなと。

あとは共感でしょうか。今までに出しているコメント、全て「ランジュも」と too の文から始まっているんですよ。盛り上がれる共通点を見つけて、きゃあきゃあ喜んでいる姿が目に浮かびます。

エマちゃんとは別の意味で距離が近い。ぐいぐい詰めてくる感じですよね。

とまあ

どこまで正確に読み取れているかわかりませんが、こんな感じにコメントも楽しんでいます。短い英語の中にも性格や考え方の違いが表れていて面白いなって。

先に述べたように、違いがあるのは当たり前の話で、日本語だったらあえて取り上げる話ではないのだと思います。たかだか 280 文字に収まるコメント数本に関してですから。

ただ、英語を勉強している私にとっては、たったこれだけでも興味深い学習題材に思えました。

言葉が表している直接の意味以上のもの。その言葉が出てきた裏にあるもの。単に訳すだけでは表に現れてこない行間や背景は、物語を読むための大切な要素です。「ならでは」の何かが見えるとより深く楽しめます。

こうして似たフォーマットで複数人分並んでいると、その「ならでは」の差分を測りやすいんですよね。対比させることで違いが際立ちますから。*4

それぞれの様子を想像しやすいな、なんてことを考えながら、毎月楽しく読んでいます。

*1:『電撃 G's Magazine ○年○月号増刊 LoveLive! Days ラブライブ!総合マガジン』

*2:念のため。私は許諾を得ずに(引用以外の目的でも)画像などを投稿してますから、著作権を侵害しています。自覚があります。お目溢しいただいているだけという現状も理解しています。その上で、「内容が判別できる範囲で紙面を抜き出す行為」には抵抗があります。自己満足にすぎないことも承知しているのですが……。

*3:他の女の子は(英文で読むと)どうにもセリフが浮ついているように見えるんですよ。ヨハネ呼びがギリ納得できるくらいかなあ。日本語だったらどの娘も気にならないのですけど。不思議です。

*4:こういう言い方はあまりしたくないのですが。この子たちは、キャラを立たせるために、みんな違ったタイプで集められてるんですよね。それこそ発言一つ取り出してきたら、声が付いてなくても誰のセリフか判断できたりするくらいに。当然言語が変わっても同じことで、私のような初学者にはとてもありがたいのです。